こんにちは、お医者さん歴〇十年のしたちゃんです。
今日はみんなによく質問される、お医者さんと患者さんの結婚についてお答えします。
医者じゃない人の医者への最も多い質問の一つ
お医者さんになってよく聞かれるのが
ということですが、実はお医者さんが患者さんと結婚するケースはそんなにありません。ていうかほとんど聞いたことはないです。
まず入院期間はどんどん短縮しています。国の政策によるものです。
入院したと思ったらすぐに退院そんな感じです。
そしてお医者さんはとても忙しいです。
外来、検査、手術等、食事をとる暇さえありません。
そのため一人の患者さんに接する時間は一日数分あるかどうかといったところです。
そんな短い時間で恋愛関係に発展することは難しいと思います。
でも昔は患者さんとお医者さんが結婚することもありました。
まるで教祖のような医者の葬式
ある日僕のもとに一本の電話がかかってきました。
大おじさんは僕の祖母の妹の夫で、僕は大変可愛がってもらっていました。彼は医者で僕が医学部に入った時はそれはそれは涙を流して喜んでいました。
そのため僕は取るものも取り合えず電車に飛び乗りました。
電話で教えてもらった葬儀場へ行くと既に人は沢山集まっていました。僕は少し遠いですが親戚なので前の方に行こうと思ったのですが、葬儀場には既に多くのよくわからないお年寄りが座っていました。
僕はいとこの竜彦に聞きました。
竜彦は隅っこの奥の方を指さしました。
あんなとこ?
仕方なく竜彦に言われた場所に行ってみるとおじ叔母や僕の両親、いとこなど沢山の見知った顔がありました。色々積もる話もあったのですがすぐに葬式が始まりました。
お坊さんの読経が終わり弔辞がありました。その時に出てきたのが「変わらんか会」の代表とかいう人でした。
患者さんたちは皆、うんうん頷いて、むせび泣いています。
先生、もういないんですね。
私たちを残してお亡くなりになるなんて何ということでしょう、、でも先生は私たちに変わらんか会を残してくださいました。
変わらんか会というのは、先生がいつも私たちに「変わらんか?」と話しかけるところから取りました。
そのあとは彼女は情熱的に大叔父との思い出を語り始めました。
、、、。
というわけで私は先生に助けられました。
でもその直後にとてもショッキングな出来事がありました。
先生が結婚なさると聞いたのです。
なんでも先生がご覧になっていた患者さんというではありませんか。
一つどんな人か見てやろうと思ったのです。
そういって大叔母の方を見ました。
初めてお会いした時からこれはかなわないと思いました。
それでも私たち変わらんか会の人間たちは悔しいので、何か落ち度を見つけようと思いましたが無駄な努力でした。
奥様は百人近くの姑の監視の中、先生を支えられたのですね。きっと先生はお幸せだったでしょう。
そういえば昔、大叔母は結核をやってその時に見初められたと言っていました。
当時結核は難病で治療に年単位の入院が必要だったようです。
そのことも大叔母と大叔父の愛をはぐくむのに有効だったと思いますが、こんな宗教の狂信者のような人たちに監視されて大叔母の心労もいかばかりだったのでしょうか?
まとめ
逆を言えば患者になってお医者さんと付き合うには今の医療制度では無理です。
やはり別の手段を考える必要があるようです。
それでは。