みなさんこんにちは。この間は勤務医よりは開業医の方がお金を自由に使うことが出来るし、家族も給料がもらえるかもしれない話をしました。
でも開業医も美味しい所ばかりではありません。今日はそんな話をしてみようと思います。
開業医の年齢は?
医学部を卒業するには最短で24歳。でも24歳の開業医はいるでしょうか?全くいないというわけではありませんが、国家試験に合格しただけでは開業医としてやっていくのはとても危険です。
専門医とは
内科や耳鼻科など一つの診療科でベテランの先生に教えてもらいながら働いて専門的な技術を身につけた医師のことを専門医と言います。内科専門医とか耳鼻科専門医と呼ばれます。
専門医になるには試験に合格しなくてはなりません。科によって違いはありますがだいたい3-5年かかります。
初期研修医とは
医学生が国家試験に合格して医師になったら、医師の基礎の基礎を身につけるために様々な科で研修を受けなくてはなりません。この研修を受ける立場にいる医師を初期研修医と言います。2年の間に内科、外科、産婦人科など数か月ごとにまわります。
専門医になるためには初期研修医の過程を終了していないといけません。
日本政策金融公庫の「2015年新規開業実態調査」における独立開業平均年齢は42.4歳です。
開業医師と結婚してもマイホームを買えない?
みなさん、マイホームを購入するとき住宅ローンを組みますよね。それは医師でも例外ではありません。勤務医の場合、例外もありますが基本的には問題になることは少ないです。
しかし開業医の場合、すでに多額のローンを背負っているため勤務医ほど簡単には行きません。開業準備のサイトを2,3のぞくと開業を考えている医師はマイホームを買わない方が良いとアドバイスしています。
参考:医院・クリニック開業 医師開業 FPサービス株式会社
https://www.doctorsupportnet.jp/check/q_003.html
参考:開業医の教科書
参考:医院開業 net
https://www.iinkaigyou.net/qa/003.html
開業するのにマイホールを買うリスク
・住宅ローンは開業資金など他に借金を抱えていると審査に通りにくいし、借りられたとしても十分な額でなかったり、金利が高くなります。
・開業資金の金利が高くなります。
・借金が増えます
開業医者と結婚してマイホームを買う方法
医院開業コンサルトが勧める方法
①開業して所得が増えたのちに買う
参考:医院・クリニック開業 医師開業 FPサービス株式会社
https://www.doctorsupportnet.jp/check/q_003.html
参考:開業医の教科書
②当初は賃貸にして医療法人化後に購入すれば経費として住宅ローンが落とせる
参考:医院開業 net
マイホームと開業経費
確かにクリニックを医療法人化などをして経費で住宅費を落としながら家を買うこともできます。減価償却できるので一見お得に見えますが、問題もあります。
一番の問題は住宅ローンの金利の優遇が使えないことです。住宅ローンはマイホーム取得目的以外は使えないことになっています。住宅ローンの金利は安くなっていて最安値だと0.38%(2020年11月時点)ですが、もし優遇が使えないとなれば住宅ローンの通常金利でも2.5%程度ですので支払額は莫大なものになります
ローンの1%差は、例えば6000万円の建物なら60万の差、35年ローンでは1200万くらいの差にはなります。同様に2.5%なら3000万円の差になります。
対策としては職住一致、つまり住宅とクリニックを同じ建物にして安くあげる方法はありますが、プライベートと仕事を切り離すのが難しくなります。休日でも飛び込みで診察依頼されたり、電話がかかってきたりします。特に開業したばかりの時期にむげに断ると悪い評判が立ってやりにくくなるかもしれません。
開業医と子どもの教育
以前の記事で書いた通り、借金を返し終える時期が平均20年近くかかるケースもあることや開業年齢が42歳などと考えると、60歳過ぎでようやく回収できるペースです。
つまり子どもが居たら必ず医師にしないと本当の意味で美味しい思いは出来ないのかも知れません。子どもを医師にするということは医学部に入れなくてはならないということです。
ご存じの通り昨今の不景気もあって医学部人気は高まる一方です。昔はお金を積めば入れるなんていわれていた医大も最低早慶の理系学部に入るくらいの偏差値が必要と言われています。それでも万が一子どもが医学部受験に失敗したらどうなると思いますか?
夫は医師なので問題ないとすれば、、、、、
あとは分かりますよね。あなたにかかるプレッシャーも並大抵ではありません。
開業医と旅行
皆さんが行きたい海外旅行ですが、やはり1週間くらいは楽しみたいですよね。当然ですが1週間の旅行には当然1週間以上の休みが必要です。
開業したばかりの場合、休んでばかりいると患者が付きません。
信用を得るためには他の開業医が休んでも頑張るくらいでないとクリニックもやっていけません。軌道に乗るまで長い休みは難しいかもしれません。具体的には数年は休みはほとんど取れないでしょう。
たしかに旅行の時期はずらせます。オフシーズンの安い旅行も可能かもしれません。でも子どもが学校に行っていたりしてはオフシーズンに旅行に行くには子どもを置いていかなくてはなりません。絶対無理とは言いませんが、なかなか厳しいでしょう。
開業医も自営業ですから慰安旅行というものは可能です。福利厚生の一環なので経費で落ちます。ただ開業したばかりではお金が無いので難しいでしょう。ある程度軌道に乗れば可能でしょうが、それは単純に旅行を楽しむものではなく接待旅行に近いものになるでしょう。
今後の開業医の動向
今後は開業医だけでなく勤務医も厳しい時代になると思います。経済的なことを言えば医師の給与は全て医療保険から出ています。医療保険は税金や、社会保障費から出ています。つまり国民が持っているお金から出ていると言えるでしょう。
今後の日本を考えた場合今より豊かな未来が想像できますか?できるなら開業医の未来は明るいですが、そうでなければどういう形であれ、医師の手元に渡るお金は平均的に減り続けることでしょう。
勤務医は単純に転職したり生活規模を縮小すればいいですが、開業医は職員の給与を出していかなくてはならずおいそれとつぶすわけにもいきません。
満足いく開業医との結婚と対策
継承開業とは
継承開業とはすでに軌道に乗っているクリニックを買い取ったりレンタルしたりの形をとって開業医になることです。
メリットは何といってもすでに患者が付いていて見通しが立ちやすいことです。そして借金も少なくて済むことです。デメリットとしてはこだわりの診療が出来ない、オーナーが口出すことがあるなどが挙げられます。
開業医の息子を探して結婚
開業医の息子と結婚して跡を継げば、借金の心配は少なくなります(少なくとも借金がないかの調査は必要ですが)。ただ親(あなたにとっては義両親)が診療やあなたたちの生活に干渉してくる可能性はあります。
在宅クリニックの医師と結婚
在宅クリニックとは在宅診療主体のクリニックのことです。メリットは立派なクリニックは必要なく事務所に毛の生えたものでいいし、診療行為の単価が高いことです。ただ夜も呼ばれるので医師の健康管理が大変です。
お金にこだわる医師婚
自由診療とは
医療保険を使わないで患者さんが自分で診療費を全て支払う診療のこと
具体的には美容外科とか免疫療法のクリニックなどがあります。
自由診療は普通の病気と向き合う医学ではなかったり、エビデンス(根拠)がはっきりしない診療であるため、他の医師たちの偏見もありますし訴訟のリスクも高いので、精神的に辛くなるかもしれません。
以上開業医との結婚のデメリットとその対策について述べていきましたがいかがでしょうか?開業医は勤務医より実入りは良くても、皆さんが考えている以上にリスクをしょっているのです。あなたがどんなリスクをしょえるかであなたにあった開業医が分かるかと思います。一度よく考えてみてはいかがでしょうか?
それでは