皆さんこんにちは。きょうは久しぶりにエリートシリーズです。これまでもエリート医師の話はいくつかしてきました。もし、エリート医師と結婚したい方は以下の記事を見てみてください。
しかし、エリートとは言っても必ずしも成功するとはありません。それも本人の能力とかと関係なく職場のボスが急に変わったとか、業績があまり出なかったり、帰国したあとの教室と方針が合わなくなった、、、
こういったことでエリート路線から外れてしまう医師のケースは結構あります。エリート医師と結婚したいあなたは、エリート医師が挫折しても支えていけますか?
でも懸命に支えていれば助け船が出ることもある、今日はそんなお話です。
エリート医師に化けた僕の同級生
安室先生はぼくの同級生でした。学生時代は部活ばかりに打ち込んでいてその道ではプロ級で国体とかにも出ていました。僕とは学生時代接点もなくあいさつ程度しか交わしたことがなかったのですが、特に優秀とか、そんな話は聞いたことはありませんでした。
ところが安室君は卒業後隣の県のとある医大の研究室に入りました。そこの研究室はある分野で世界的にも有名で何人も医学部教授を輩出してきた研究室でもありました。
ただレベルも高く、前にも僕の優秀な先輩が入っていたのですが鳴かず飛ばずで帰ってきて僕の医大の研究室に入りなおしています。
ところが安室君はその医局に入ってめきめきと頭角を現し、1年目で何本か論文がパブリッシュされたのでした。
大学院に入ってすぐに何本も論文を発表するのはとてもすごいことなんです。
最初僕は同姓同名だと思ったのですが安室君なんて名前はそれほどメジャーでなく下の名前(Rっていうんだけど)はあまりないし、なんせ安室君の研究室の名前が載っていたのだからきっと本人なんだろうと思いました。
その後も彼は研究を続けて本来4年必要な大学院を3年で繰り上げ卒業しました。
よほど業績を残さないと3年で卒業なんて出来ないのです。
ちょうどその時に同じ大学院の女医さんと結婚したらしく、それこそ財前五郎をほうふつさせるようなエリート街道を驀進していました。
間もなく彼は留学しました。僕の学校は普通の田舎の大学なのでそんなエリートなんてなかなかいません。自分の大学の教授になる?いや、ひょっとすると安室君はもっとすごい人になるかもしれない。
そしたら僕ら同級生も鼻が高いよねなんて話していました。
エリート医師の思わぬ挫折
それから何年かたって僕もとある専門医を取りとある田舎の病院に赴任しました。そこで病院の名前に安室成実先生という先生がいました。
安室先生はとても熱心で男顔負けに当直や手術をこなしています。いったいいつ休んでいるんだろう。そんな方でした。
一緒の病院で働いている外科の謝先生が言いました。名前は中国人みたいだけど僕の同級生です。
謝先生が言うには、留学先で安室君のボスが懇意にしていたアメリカ人の教授の下で働くことになっていたんだけどその先生が急になくなったとかなんだかでその研究室のボスが変わったんだとか。
それでそのボスと安室君はウマが合わず大して実績も上げられないまま帰国したそうです。以来安室君は抜け殻(謝先生はそう言っていた)になってしまったようです。
そこに安室先生が飛び込んできました。
そういって安室先生はまた医局を出ていきました。僕らは苦笑いしながら後を追いました。
今度はエリート医師の奥さんがリタイアか?
そんなある日医局会がありました。医局会というのは医師だけが集まって連絡事項などを伝える要するに会議なのですが、その終わりに安室先生が手をあげました。
と頭を下げました。医局内はざわつきました。それもそのはずです。当直が出来る医師が一人減るとうちのような田舎の中小病院は途端に回らなくなるのです。
僕の近くからはそんな声が聞こえてきました。僕も本音のところでは当直が増えるのは嫌だなと思っていました。すると僕の前に座っていた安室先生の科の部長先生が手をあげました。この先生はとても厳しい先生でいきなり怒りださないか僕はびくびくしました。
とぺこりと頭を下げました。みんなまたザワザワしました。まさかあの部長先生がカバーするなんて。でもとにかく他科の先生たちに当直が回らないことが分かりホッとしました。
医局会が解散になったあとその部長先生と院長先生が話している声が聞こえてきました。
その後安室先生は定時に帰るようになったのですが勤務時間は今まで以上に働くようになっていました。
まとめ
皆さんどうですか。教授になりたくて、研究で実績を残したくて留学すればエリートになれるとは限りません。運が悪いと失敗することもあるのです。
でも安室君はエリートになるには失敗したけれども奥さん選びには成功したようです。こういう人を奥さんにもらえばキャリアに失敗しても生きていけるのですね。
そして、安室先生。普段熱心に働いているからこそ困った時に周囲がサポートしてくれるのでしょうね。ただあまり真面目なので倒れてしまわないか、みんな心配していました。
ここまでやれる人はいないでしょうが、夫が挫折したとしても熱心に支えてあげることが出来れば、思わぬ助け舟が入るかもしれません。でも上手くいってないからと言って見捨てたり文句ばかり言っていると困っても助けてくれないでしょう。
困った時に助けが入るかどうかは普段の仕事や振る舞いにかかっているのでしょうね。